EC-CUBE は現在 2.13 系と 3系 があります。今回はEC-CUBE 2.13.5 をエックスサーバーに手動でインストールする方法を解説します。
EC-CUBE 3系 のインストールは過去記事「画像たくさん、一番やさしいEC-CUBE3のインストール方法」をご参照ください
なお、EC-CUBE は 2018年9月末に 4系がリリースされる予定ですが、私は当面、2系以外使わない予定です。
EC-CUBE 2系のススメ
エックスサーバーの自動インストールは EC-CUBE3 ですが、EC-CUBE2系はサポートが継続されることが決まったため、まだまだ現役です。
EC-CUBE3より WordPress との連携がしやすかったり、カスタマイズのハードルが低いのでお勧めです。
詳細はこちらの記事をどうぞ
レンタルサーバーを準備してデータベースを作成する
まずは、PHP のバージョンチェック。
レンタルサーバーは、EC-CUBE 2.13系のシステム要件に対応しているものを選びます。お勧めはエックスサーバーです。
EC-CUBE 2.13系のシステム要件を見ると、PHPのバージョンは「PHP5.2以降」となっています。エックスサーバーでは、サーバーパネルから PHP のバージョンを切り替えられるので、インストール前に確認しておきます。
※ 2017/11/18 現在、EC-CUBE 2系は、2.13.5 が最新ですが、2.17.0 αがリリースされています。こちらは、PHP 7 対応となっており、正式版の準備が進められている模様です。詳しくは こちら をご覧ください。
※2018/9/7 現在、エックスサーバーの PHP は、バージョン7が規定値になっており、EC-CUBE 2.13.5 はインストールできません。インストール前に、PHP のバージョンを下げるか、EC-CUBE 2.17系 のベータ版をご利用ください。ベータ版は GitHub で公開されています。
なお、WordPress など、他のプログラムが既にインストールしてある場合、PHP のバージョンを変えると動かなくなる可能性がありますので、十分ご注意ください。
次に、データベースを準備
エックスサーバーのサーバーパネルトップメニューで、MySQL設定をクリックします
MySQL設定タブをクリックし、データベースを作成します
MySQLユーザー追加タブをクリックし、ユーザーを登録します
データベース名、ユーザー名、パスワードはインストールの時に必要になるので、どこかに控えておきます。
追加したユーザーが、作成したデータベースを使えるようにします
以上で、サーバーの準備が整いました。
EC-CUBE 2.13系 のインストール
次に、EC-CUBE 2.13系をインストールします。エックスサーバーでは、EC-CUBE 3系は自動インストールできますが、2.13系は手動インストールになります。
EC-CUBE 2.13系をダウンロードする
EC-CUBE公式サイト(こちら)から無料でダウンロードできます。はじめてダウンロードする時は会員登録する必要があります。登録したメールアドレス宛てに、セキュリティホールが見つかったときの対策などの情報が送られてきますので、必ずチェックするようにしてください。
2016年6月現在、2.13系は 2.13.5が最新ですので、Version 2.13.5(zip) のリンクをクリックしてダウンロードします。ダウンロードした後、解凍しておきます。
解凍すると、以下のように、3つのフォルダができます。このうち、doc フォルダは説明書が入っている入っているフォルダなので、サーバーにはアップしなくてOKです。
define.phpファイルの修正
「data」フォルダは重要なプログラムが格納されているフォルダのため、外部からアクセスできない場所(レンタルサーバーの公開フォルダの外)にアップロードする必要があります。
「html」フォルダは、外部からのアクセス用のファイル群になりますので、レンタルサーバーの公開フォルダの中にアップロードします。
ところが、元々「data」フォルダは「html」フォルダの中に入っていたため、「data」フォルダを「html」フォルダの外にアップロードしてインストールするとエラーが表示され、インストールできません。
そこで、アップロードする前に、「html」フォルダ内にある「define.php」をメモ帳などで開き、3行目を以下のように修正します。
define.php の 3行目にある define(‘HTML2DATA_DIR’, ‘../data/’); の 「’../data/’」は、html フォルダから見た data フォルダの位置になります。
define(‘HTML2DATA_DIR’, ‘../data/’);
↓ に変更する
define(‘HTML2DATA_DIR’, ‘../../data/’);
public_html 内に htmlフォルダを置いているときは、html フォルダから data フォルダは 2階層上になりますので、「’../../data/’」になります。
あまりお勧めできませんが、ドメイン直下にファイルを転送した場合(html フォルダを介さない場合)、data フォルダは 1階層上になりますので、「’../data/’」のままでOKです。
SC_DB_DBFactory_MYSQL.php の修正(MySQL 5.7.9 対応)
久しぶりにインストールしようとしたらエラーが!! MySQL のバージョンのせいらしいです。以下修正します。
/webnomori11.xsrv.jp/data/class/db/dbfactory/SC_DB_DBFactory_MYSQL.php 363行目付近
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 |
/** * 各 DB に応じた SC_Query での初期化を行う * * @param SC_Query $objQuery SC_Query インスタンス * @return void */ public function initObjQuery(SC_Query &$objQuery) { //$objQuery->exec('SET SESSION storage_engine = InnoDB'); $objQuery->exec('SET SESSION default_storage_engine = InnoDB'); //default_ 追加 $objQuery->exec("SET SESSION sql_mode = 'ANSI'"); } |
こちら参考にさせていただきました。ありがとうございます。
必要なファイルをアップロードする
以下は、エックスサーバーの例です。エックスサーバーでは、「public_html」が公開フォルダになりますから、この中に html フォルダを転送します。
data フォルダは、「public_html」フォルダの外に転送します。
転送が終わると、こんな感じになります。
EC-CUBE をドメインの直下に入れたい場合は、html フォルダの中身を public_html に転送します。
インストールを開始します
インストール用ファイルは、html/install/ 内にありますので、ブラウザからアクセスします。
ブラウザからアクセスしたとき、こんな画面になってしまったら、.htaccess ファイルが原因なので、削除するか、名前を変更しましょう。
.htaccess ファイルは、html フォルダ内にあります。
無事、この画面が表示されたら、指示に従っていけばインストールできます。
「次へ進む」をクリックしていくと、ECサイトの設定画面が表示されます。
ログインID、パスワードはなるべく複雑なもので。
管理機能の設定のディレクトリは、何でも良いですが、admin のように、よく使われるものは避けた方が良いです。
SSL も必ず設定しておきましょう。
エックスサーバーは、SSL はサーバー代に含まれているのでお勧め。
次にデータベースの設定になりますので、先ほど作っておいたデータベース情報を登録します。
DB の種類は、MySQL を選択
DBサーバーは、レンタルサーバーのデータベースサーバーのアドレスを入力
ポートは未入力で大丈夫です
DB名、DBユーザ、DBパスワードは、先ほど作ったものを入力します。
管理画面にアクセスすると、install.php を削除するように促されます。
FTP を使って、必ず削除しておきましょう。
テーマをレスポンシブに変更する方法を書きましたので、よろしければどうぞ。
長野県駒ヶ根市在住。ネットショップ構築とネットショップ運営サポートをしています。このサイトでは、ユーザーさん向けに役立つIT情報や、技術情報のメモを公開しています。詳しいプロフィール